千葉大学西千葉キャンパス(千葉市稲毛区)で、大学生らがカラスに襲われる被害が相次いでいる。4~7月にかけてカラスは繁殖期で特に警戒心が強くなることで知られるが、同大では例年になく被害が続き、専門家は特定の条件が原因になった可能性がある、とみる。大学は学生らに注意を呼びかけている。
「肩が脱臼するほどの強さだった」。6月上旬の昼過ぎ、法科大学院1年の男子学生がコンビニで買ったアイスを手に歩いていると、左肩に重い痛みが走った。友人にたたかれたのかと思ったが、振り返ると誰もいない。斜め上を見ると、1羽のカラスが頭のすぐそばを飛んでいた。
逃げてもついてくる
少し離れ、振り返ると木にとまるカラスと目が合った。また歩き出すとカラスは飛んでついてくる。歩く速度を上げてもついてくる。最後は人目をはばからず、大勢の人が行き交うキャンパスを全力疾走し、やっとの思いで食堂に逃げ込んだ。
なぜ自分が狙われたのか――。
振り返ると、その日、友人た…