千葉大学医学部の学生らが、千葉市消防団で特定の任務を担う機能別団員チーム「CUMST(カムスト)」として活動することになり、26日、発足式が千葉市役所で開かれた。大地震など大規模災害の際に、医療の専門的な知識・技術を生かし、応急救護活動や避難所での健康管理などのサポートにあたる。
市消防団は昨年4月から機能別団員の制度を導入。医学部生が機能別団員として活動するのは県内初という。
参加するのは、学内で活動する「千葉大医学部救急サークルC―TAT」の学生10人と教員1人。サークルでは心肺蘇生など1次救命処置(BLS)の技能の習得や普及に取り組んでおり、市と大学の包括連携協定に基づき発足が決まった。
発足式には千葉大の三木隆司・大学院医学研究院長・医学部長やC―TATのメンバーらが出席。医学部5年の橋本俊亮さん(23)が代表し、市消防団の佐藤薫団長から辞令を受け取った。
カムストの発足は来年1月1日。橋本さんは「身の引き締まる思い。急性期なら心肺蘇生やトリアージ(優先順位の選別)などで医師をサポートし、慢性期なら避難者の健康管理やメンタルサポートといった面でも活動したい」と話す。
ほかの学生たちも、「医学部で学んでいる知識を生かしたい」(医学部5年、森英介さん)、「臨機応変に対応できる医療従事者として成長していきたい」(同4年、神ノ田瑞季さん)、「1次救命処置は一般の人もできるので、広めたい」(同2年、上野真幸さん)と口々に抱負を語った。