【千葉】「1次産業もいま非常にデータや知能を使う分野。不適切な表現だった」。静岡県の川勝平太知事が農林水産業者への差別とも受け止められかねない発言をしたことについて、熊谷俊人知事は4日の定例会見で淡々と述べた。
熊谷知事は「本人に(差別の)意図はなかったのかもしれないが、不適切な表現と言われても仕方がない」と指摘。積極的にSNS発信も手がける自身の立場に照らし、「他山の石としたい」と述べた。
川勝知事は1日、新規採用の静岡県庁職員に対する訓示で「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノをつくったりということと違って皆さま方は頭脳、知性の高い方」などと発言。同県庁に抗議や苦情が430件(2日時点)も寄せられたという。
熊谷知事は早稲田大学在学中、同大の教授だった川勝知事の講義を受けたことがあるという。
「川勝さんの授業ってやっぱりおもしろい。彼独自の発想、新たな視点を提示してもらえるという意味では刺激になった」と振り返り、「言論の世界で彼独自の切り口で色んな話をしてほしい」と今後にエールを送った。(竹中美貴)