千葉県知事選は16日に投開票され、無所属現職の熊谷俊人氏(47)=市民ネットワーク千葉県支持=が、無所属で「食ジャーナリスト」の小倉正行氏(72)=共産推薦=ら新顔3人を大差で破り、再選を決めた。投票率は31・93%(前回38・99%)。前回2021年の知事選で県政史上最多の140万票超を獲得した熊谷氏は、今回も手堅い選挙戦を展開した。
旧民主党の千葉市議から同市長を経て、知事へと転身した熊谷氏。前回同様に「県民党」を掲げ、特定の政党から推薦を受けない代わりに、与野党5党の県組織や市民ネットワーク千葉県などから支持を得た。前回知事選で対立候補を擁立した県議会最大会派の自民党から、少数会派まで含めた盤石の態勢で、選挙戦を終始有利に展開したほか、経済界にも支援の輪が広がった。
熊谷氏は、成田空港を核とした産業拠点の形成をはじめ、県民の不安が大きい地震や相次ぐ闇バイト事件を念頭に防災・防犯対策を掲げるなどし、広く支持を集めた。
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小倉氏は、熊谷氏が表明した「県営水道の水道料金の20%程度の値上げ」の中止を掲げ、その是非を問う「住民投票選挙」だと位置づけて争点化を図ったが、伸び悩んだ。
諸派で政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦氏(46)、同じく諸派で政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)は、県政に直接関係のない話題も取り上げ、兵庫県などでも演説をしたが、低迷した。
知事選と千葉市長選は前回に続いて投開票日が重なる「ダブル選」だった。
当選の熊谷氏「現場主義を貫く」
午後8時過ぎ、当選確実の報…