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参院文教科学委員会のメンバーを出迎える千葉科学大の東学長(中央)=2024年5月30日午前10時40分、千葉県銚子市潮見町の千葉科学大、根岸敦生撮影
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 参議院の文教科学委員会(高橋克法委員長)のメンバーが30日、定員割れで経営難に陥っている千葉県銚子市潮見町の千葉科学大を視察した。運営する学校法人加計学園(岡山市)は昨年10月、銚子市に公立大学化を要望している。

 文部科学省の中央教育審議会では、急速な少子化に対応するため、昨年11月から高等教育の在り方に関する特別部会を設けて審議をしている。高橋委員長は「銚子も一つの事例で、私立大学の公立大学法人化も重要な論点の一つ。視察を通じて認識を強いものにしたい」とあいさつした。

 委員と大学側の意見交換に出席した香川徹副学長によると、学生の定員充足率が約80%あれば、経営は黒字になるという。加計学園側からは、赤字補塡(ほてん)を続けているのが現状で、将来に向けた内部留保はできていないことなどが報告された。

 市側との意見交換では、越川信一市長らが説明した。大学の存続を望む意見がある一方、公立大学化で市に大きな財政負担が生じるのを心配する声も多く、公立大学化には、①減価償却に向けた資金の引き渡し②学部学科のスリム化③薬剤師や看護師の合格率を上げる教育の質の確保――などを必須の条件に挙げたという。

 加計学園側からは「文科省が私立大学の公立大学化を近く抑制するとの情報がある」と説明を受けたことを明らかにした。(根岸敦生)

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