シンガー・ソングライターの南こうせつ(75)が、ライフワークとして1980年代から続けてきた野外コンサート「サマーピクニック」に終止符を打つ。9月に開く「ラストサマーピクニックin武道館」は、ともに年を重ねてきたファンに対する思いも込めた集大成になりそうだ。
81~90年は毎年。その後は99年以降、5年や10年おきに、九州を中心に開催してきた。
もともと、福岡・海の中道海浜公園で開催した前回(2019年)を最後にするつもりだった。「サマーピクニック~さよなら、またね~」といういかにもな副題もつけていた。
「仮のタイトルには『またね』もなく『さよなら』だけでした。そうしたら、ファンの方々が寂しいって言うんです。うそでもいいから『またね』を入れて、と」
一方、公演終了後しばらくすると、ファンから「『またね』と言いましたよね」という声が……。「そんな脅迫めいた声が増えまして(笑)。これは、どこかでちゃんと『最後』と言わないと終わらないと思いました」
1970年のデビュー後に結成したフォークバンド、かぐや姫の「神田川」で大ブレーク。「妹」「赤ちょうちん」などを歌った20代の頃と同じように、ふわりとした力みのない高音は健在だ。
しかし、本人は変化を感じている。
「キーを落とさずに歌えるの…