南京事件の犠牲者を追悼する式典=2024年12月13日、中国・江蘇省南京市、小早川遥平撮影

 日中戦争時に旧日本軍が多数の中国人を殺害した南京事件から87年となった13日、中国江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」で追悼式典が開かれた。国家主催の式典に格上げされて10年の節目だったが、最高指導部の出席は見送られた。一方、中国にあるすべての日本人学校が休校やオンライン授業にするなどの措置をとった。

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 1937年12月13日に起きた南京事件は、中国側は犠牲者数を「30万人」と主張。日本側は2010年に公表された日中両国の有識者による歴史共同研究委員会の報告書で「20万人を上限として、4万人、2万人など様々な推計がある」としている。

 式典には地元市民など約8千人が参加した。李書磊・中央宣伝部長は「30万人の同胞が惨殺され、人類文明の歴史に暗い一ページを残した」と中国側の主張に沿って事件を批判した。その一方で、「中国と日本は一衣帯水の隣国であり、平和共存は両国民の根本的な利益だ」と両国関係の重要さも強調した。

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