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南海トラフ地震で浸水が想定される医療機関数

 南海トラフ巨大地震が起きると、全国で約2300の医療機関と、約7300の福祉施設が津波で浸水するおそれがあることが分かった。今年3月に国が見直した浸水区域をもとに朝日新聞が分析した。災害医療の中核を担う災害拠点病院も12施設が立地し、機能に支障が出る可能性もある。

 政府は3月、南海トラフ地震の被害想定を約10年ぶりに見直し、津波の高さや到達時間、浸水区域を震源域などに応じて11のケースに分けて算出した。30センチ以上の津波で浸水する可能性がある区域は、福島県から沖縄県まで、最大で計1151.5平方キロと算定した。最新の地形データを反映したことで、10年前の想定より3割増えた。

 朝日新聞は、11ケースの浸水区域の地図データと、国土交通省が公表している「国土数値情報」から医療機関、老人ホームや障害者施設などの位置情報を組み合わせて分析した。

浸水想定、最多の県は

 その結果、いずれかのケース…

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