博士課程の学生に年間290万円を支給する文部科学省の支援制度について、現行では取り決めのない国籍の要件を加える方向で変更される見通しとなった。日本の学生支援を基本とした上で、バランスに配慮しながら優秀な留学生支援との両立を目指す。
支援制度は「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」で、同省が18日、有識者による作業部会を立ち上げ、夏までに変更案をまとめる。この制度をめぐっては3月の国会で、中国からの留学生が約3割を占めることを問題視する声が上がっていた。
制度は経済的な不安を和らげ、博士学生に進学して研究に専念してもらおうと、2021年度に始まり、生活費と研究費の合計として年間290万円、博士課程の3年間支給する。長年減少が続いていた博士課程への進学者数は、24年度には前年度より5%増え1万5744人となった。
24年度は国内80大学の1…