大学院の博士課程の学生に、生活費を支給する制度について、留学生を対象から除外する制度変更が30日、文部科学省の有識者会議で大筋了承された。年最大240万円の支援がなくなることに留学生や大学関係者からは懸念の声が上がる。
制度は「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」。年最大290万円、博士課程の3~4年間支給する。2024年度は国内80大学の1万564人が受給。日本人が6割で、4割を占める留学生の最多が中国人3151人だった。
21年度の開始以来、国籍要件はなかったが、文科省は290万円のうち最大240万円となる生活費部分を、留学生は対象外とする案を6月に提示。30日の会議では、留学生支援の代替策を求める声が出たものの強い反対はなく、方針が了承された。変更は27年度からで、詳細は省内で詰め、年内に明らかにするとしている。
制度の主目的について文科省…