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熊本県庁

 熊本県が、希望する20代の女性職員に対し、卵子の量の目安を測る事業を計画している。結婚や妊娠前から自分の健康や将来を考えるようにうながす「プレコンセプションケア(プレコン)」と呼ばれる取り組みの一環で、県は「新たな少子化対策のモデル事業として試行したい」というが、説明を受けた県議から、批判や、男性の精子を調べないことへの疑問の声もあがっている。

 検査は血液からAMH(抗ミュラー管ホルモン)というホルモンの値を調べる。残る卵子の量の目安を推計しても、妊娠のしやすさはわからないが、不妊治療の方針を検討する材料に使われる。

 各地の自治体で希望者にAMH検査の費用を助成する事例はあるが、熊本県は「少子化対策としてどれだけ効果があるか不透明」として、検査を受けた人の結婚や出産への意識がどう変わるかをつかみたいとする。県民から広く対象を募集することも考えたが、まず県職員を対象にすることにしたという。ただ、具体的な調査内容や進め方、結果をどうやって評価するのか、などについては「検討中」としている。

 4月下旬に開かれた県議会の…

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