(11日、プロ野球 阪神タイガース6―3中日ドラゴンズ)
あるべき姿に戻った打線がつながり、阪神は京セラも含めて今季6試合目で本拠初勝利を挙げた。2点を追う一回の攻撃だ。
1死から中野拓夢、佐藤輝明の安打で二、三塁として、4番の森下翔太。追い込まれて、「コンパクトに打つことを意識した」。外角低めの変化球に食らいつき、二塁手の後ろに落とす2点適時打に。これが4月4日の巨人戦以来、チームで38イニングぶりの適時打となった。
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ここで終わらない。大山悠輔がしぶとく単打でつなぎ、さらに6番・前川右京。外角直球をたたき、左翼線への適時二塁打で2点を加えた。「思い切って、でも強引にいかずに打てた」
試合前までの勝率は5割だったが、打線の状態は決して良いとは言えない。今週から甲子園に戻ってきたものの、佐藤輝が体調不良で8、9日とベンチスタートになった。
打率こそ2割前半でも、リーグ1位の4本塁打で一発で空気を変える強打者不在の打線はつながりを欠き、甲子園で2連敗。10日は雨でノーゲームだった。
仕切り直しとなったこの日、5連打で奪った一挙4点。俊足の1、2番が出塁し、中軸でかえす。これが阪神の日本一になった2023年からの形だ。この後に、昨季終盤から前川が定着。藤本敦士・総合コーチは「昨季、色々な経験を積んで、何をすべきか準備ができているから、今日みたいな結果が出る」と話す。
「途切れそうでつながることで、さらに結束を高めていけるような打線にしたい」と藤川球児監督。そこに、成長著しい21歳の一層の飛躍は欠かせない。
藤川監督(神) 京セラも含めて今季6試合目で本拠初勝利。「あと1人コール、久しぶりに聞いたなと。勝った時は気持ちいいです」
村上(神) 5回3失点で3勝目。「ストライク、ボールがはっきりしてしまった。すぐにみんなが逆転してくれたので投げやすかった」