東京駅前の出勤風景。厚生年金に加入して40年以上働き続けても、受け取る「老齢基礎年金」は増えない(本文とは関係ありません)

■取材考記 経済部・松浦新

 還暦を過ぎても働いている人は増えている。労働力調査(2023年)によると、60~64歳で働く男性の割合は、この10年で12ポイント増の84%となり、女性も18ポイント増の65%になった。

 働く場が会社や役所だと厚生年金に加入し、「厚生年金保険料」が給料から天引きされる。この支払期間が40年を超えると、保険料の一部が「払い損」になることをご存じだろうか。

 老後に受け取る年金は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」に分けて計算され、合計額が支給される。

60~64歳の就業率の推移

基礎年金には「満額」がある

 加入期間が40年以下なら…

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