米国によるイランの核施設攻撃を受け、22日の米ニューヨーク商業取引所で、原油価格の指標となる米国産WTI原油の先物価格は一時、前週末の終値より4%超上昇し、1バレル=78ドル台をつけた。原油輸送の要衝である「ホルムズ海峡」が封鎖されれば、価格が急上昇する可能性があり、警戒感が広がっている。
1バレル=78ドル台をつけるのは、1月以来約5カ月ぶり。原油価格は、イスラエルによるイランへの攻撃が始まってから上昇傾向にあり、20日時点で攻撃前と比べて1割程度値上がりしていた。
今後の原油価格の鍵を握るのが、世界の原油の約2割が通るとされるホルムズ海峡だ。イランが報復措置として海峡を封鎖すれば、供給への不安が広がり、原油価格は跳ね上がる可能性がある。
イラン国営テレビは22日、保守強硬派が多数を占めるイラン国会が米国による核施設攻撃への対応として、ホルムズ海峡の封鎖を承認したと報じた。最終決定はペゼシュキアン大統領をトップとする国家安全保障最高評議会の判断に委ねられるが、実際には最高指導者ハメネイ師の意向が大きく影響するとみられる。
報道によると、イランの精鋭…