東日本震災と東京電力福島第一原発事故から14年を迎えます。復興の現状や課題について、福島県浪江町の吉田栄光町長に聞きました。
――昨年6月、特定帰還居住区域の除染が始まりました。どんな人たちが帰還を希望していますか
意思を表明している人は高齢の方々が多いんです。あまり個人の話はするべきじゃないが、私の母も「帰りたい、帰りたい」と言って3年前に亡くなった。そういう人たちが結構います。間もなく震災から15年目に入ります。政府は(帰還困難区域の希望者全員を帰還させるのを)2020年代と言う。(最終年の29年だと)当時50歳の人は70歳近くですよ。除染を進めて一日も早く避難指示を解除し、帰してあげたいです。
――避難指示の解除はどうあるべきだと考えますか
除染が終わった順に解除、というわけにはいかないと考えています。他町村や町内の区域間を考えた時に公平公正の問題もある。ただし、帰還準備のために寝泊まりする「準備宿泊」の制度があるので、除染が終われば解除前でも活用するのがいいかと思っています。
――町全体の復興の進み具合はどうですか
町は35年に居住人口8千人の目標を掲げています。駅前の整備や(水素製造拠点を活用した)ゼロカーボンシティーなどは進行形で、ようやく緒に就いたところ。人口増のためにはインフラや教育環境などを着実に整えないといけません。
――1月末の居住人口は2256人。復興庁の最新の帰還意向調査では「戻りたい」が少し減りましたが、どうとらえますか
メディアは帰還者の数で評価…