【動画】運転開始から50年となる高浜原発1号機=野津賢治撮影

使用済み核燃料の福井県外への搬出計画の見直しを杉本達治・福井県知事(右手前)に説明する関西電力の森望社長=2024年9月5日午後2時2分、福井県庁、佐藤常敬撮影

 高浜原発1号機(福井県)を運転する関西電力は、大手電力の中で、最も原発に力をいれる1社だ。

 東日本大震災後に4基の廃炉を決めたが、福井県内に持つ3原発7基は2023年9月までにすべて再稼働させた。

 24年4月下旬から、配管の問題で美浜原発3号機を止めた10月中旬までは、7基すべてが稼働。フル稼働は09年2月以来、約15年ぶり(当時は11基)のことだった。

 23年度の原発の発電電力量は前年より58%増えた約442億5千万キロワット時で、東京電力福島第一原発の事故後で最大。原発の設備利用率は同28.1ポイント増の76.6%となり、福島事故前の10年度の78.2%に近い。自社の発電量に占める原発の割合は44%で火力の41%を超えた。その一方で、水力を除く新エネルギーは1%未満だ。発電量の約50%を原発が占めていた震災前の姿に近づいている。

 高浜1号機の50年超運転に…

共有
Exit mobile version