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「乾式貯蔵施設」の計画がある国内の原子力発電所
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 原子力発電所を持つ大手電力各社が、「乾式貯蔵施設」と呼ばれる使用済み核燃料の保管施設を原発敷地内につくる動きを進めている。核燃料サイクルの完成が遅れて、各原発内の燃料プール(湿式)が向こう数年でいっぱいになり、原発を動かせなくなる状況を回避するためだ。各社とも一時的な保管とするが、核燃サイクルが進まなければ、「最終処分場」になる恐れもある。

 今年1月、日本原子力発電の東海第二原発(茨城県)。記者は中国電力の案内で、2001年に原電がつくった乾式貯蔵施設を訪れた。

 「キャスク」と呼ばれる直径2.4メートル、高さ5.7メートルの円筒状の金属製容器が並ぶ。使用済み核燃料も熱を放出し、容器を外から手で触ると体温と同じぐらいの熱を感じた。東海第二では、プールで7年ほど冷やされた使用済み核燃料が施設に移され、自然に循環する空気で冷やしながら保管しているという。

 朝日新聞が原発を保有する大…

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