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TalentXが提供するリファラル採用のアプリ画面=同社提供

 社員の知人を紹介してもらい選考する「リファラル採用」が注目されている。「リファラル(referral)」は、紹介・推薦を意味する言葉。人手不足のなか、優秀な人材を低コストで獲得できるなどのメリットがあるとして、導入する企業が増えてきている。

 「知人からの紹介だったので、社内の状況を把握できて、安心して入社できた」。今年2月に、三井住友海上にリファラル採用で入社した弁護士の徐靖さん(33)はこう話す。知人は三井住友海上の社員で、法律事務所で副業する元同僚だ。

 同社は個人データの漏えいなどを理由に、会社全体の情報管理体制などの見直しが必要となったため、人材を募っていた。徐さんは企業の不正調査や第三者委員会の報告書の作成に携わり、「再発防止策の実行フェーズまで経験したい」と入社を決めた。

 ただ、子育て中ということもあり、仕事と両立できるかは不安だった。共働きで保育園の送り迎えや子どもが病気の場合は、急遽休むことも必要になる。看護休暇やお迎えのための仕事の中抜けは可能と聞いていたが、「制度はあっても実際に使える雰囲気なのかは、中の人でないとわからない。紹介者に状況や、上司にあたる人の人柄などを聞けて、働くイメージができた」と徐さんはリファラル採用の利点を語った。

 加えて、法律事務所の仕事を…

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