コンゴ民主共和国東部で反政府武装組織「3月23日運動(M23)」が16日、主要都市ブカブを制圧した。AP通信などがコンゴ政府が認めたと報じた。1月下旬に同国東部の最大都市ゴマを制圧したのに続いてブカブも掌握したことで、M23はその支援国とみられている隣国ルワンダとの国境地帯の多くを支配地域におくことになる。
- 【そもそも解説】コンゴ民主共和国東部の紛争、何が起きているのか?
報道によると、コンゴ軍は15日の段階でブカブから撤退する様子が確認されており、M23は大きな抵抗を受けることなく都市を占領した。M23は16日に出した声明で、地域の不安定化や略奪行為の原因にコンゴ軍などがあると批判した上で、ブカブを「支援」することを決めたなどと主張している。コンゴ政府は「ブカブの秩序を取り戻す」などと奪還の意向を示したものの、実現性は不透明だ。
国連などは、M23の背後にルワンダ政府の関与を指摘しているが、ルワンダ政府は否定している。