高齢者が狙われやすい「電話で『お金』詐欺」事件で、熊本東署と熊本県警組織犯罪対策課が、現金回収のために高齢者宅を訪れた「受け子」と監視役の男に加えて指示役とみられる男を、いずれも詐欺未遂の容疑で逮捕した。指示役逮捕に結びついたのは「だまされたふり作戦」と即座のスマホ捜査だった。
逮捕されたのは千葉市中央区のパート従業員の男(44)と横浜市鶴見区の男(54)の両被告=いずれも詐欺未遂の罪で起訴=と、横浜市鶴見区の会社員の男(55)の3人。
発表によると、3人の容疑は、他の氏名不詳者らと共謀し、警視庁の警察官や東京地検の検事、金融庁の職員を装って熊本市東区の男性(74)に電話をかけて「あなたの口座から反社会勢力に資金が流れている」などとウソを言って、現金1千万円をだまし取ろうとした疑いがある。
「あなたに逮捕状が出ている」――。
最初の電話は10月1日。男性の自宅の固定電話にかかってきた。相手はその後、男性のスマホの番号を聞き出し、LINEで連絡するようになった。
警察手帳の画像が送られて来…