医療

 体外受精した受精卵(胚(はい))の染色体の数を調べ、欠損や重複がない胚を選んで移植する着床前検査(PGT―A)について、日本産科婦人科学会(日産婦)は8日、「女性が高年齢の不妊症夫婦」も対象に加えた。女性の年齢は35歳以上を目安とする。

 PGT―Aは、胚の一部の細胞を取り出し、染色体の数を調べる検査。日産婦が認定している全国244の施設で受けられる。流産率を減らすことが主な目的で、これまでは体外受精を繰り返しても妊娠に至らない不妊症の夫婦と、流産・死産を繰り返す不育症の夫婦に限って実施してきた。

 日本生殖医学会は、高年齢の不妊症で、体外受精が必要なすべての人がこの検査を選べるよう、日産婦に要望していた。

 染色体の数を調べる検査の特性上、障害が出る可能性がある胚が選ばれないことにつながるため、慎重な運用が求められている。

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