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特別捜査本部の設置について記者会見する椎名啓之・神奈川県警捜査1課長(右)と鎌田純・青葉署長=2024年10月17日午後9時18分、横浜市青葉区、手代木慶撮影

 横浜市青葉区の住宅で、住人の男性が手足を縛られて死亡しているのが見つかった事件で、室内で2種類以上の靴の足跡が確認されたことが捜査関係者への取材でわかった。現金約20万円がなくなっていたことも確認され、神奈川県警は17日、強盗殺人事件と断定し、青葉署に刑事部長を本部長とする特別捜査本部を設置した。関東近郊の連続強盗致傷事件との関わりについても調べる。

 県警によると、死亡したのは無職後藤寛治(ひろはる)さん(75)。司法解剖の結果、死因は全身打撲による出血死。死亡したとみられるのは「15日ごろ」とした。捜査関係者によると、後藤さんは妻と2人暮らしで、妻は数日前から遠方に出かけていた。後藤さんは自宅に1人でいて、16日午前に遺体で見つかった。

 後藤さんは脱衣所で粘着テープで手と足を縛られ、口にも粘着テープを貼られていた。広範囲に打撲痕や複数の傷があり、出血していた。物を使って強く殴られた可能性があるという。

 県警は17日、現場検証を実施。盗まれたものがないか調べた。室内はタンスなどの引き出しが開けられたままで、物が散乱していた。割られた玄関脇の高窓から何者かが侵入した可能性があるという。県警によると、後藤さんの知人関係などでトラブルの情報はないという。

 県警は、16日に千葉県白井市で起きた、70代と40代の女性2人が自宅で縛られてけがをした事件と、被害者を縛るなど共通点が多いため関連を調べる。

 千葉県では、17日にも住宅に侵入される事件があった。午前7時ごろ、市川市柏井町の住宅から「玄関の鍵が開けられ、室内が荒らされている」と住人の女性(72)から110番通報があった。

 県警によると、女性が夜勤から帰宅したところ、住宅の窓ガラスが割られ、室内は荒らされた跡があった。金庫も物色されており、室内にあった財布のお金がなくなっていた。(稲葉有紗、手代木慶)

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