不正アクセスへの注意喚起を促す日本証券業協会のホームページ=2025年5月1日、東京都中央区、関田航撮影

 証券口座が不正アクセスで乗っ取られ、株式などが勝手に売買されている問題で、野村証券は、被害に遭った顧客に過失がない場合、口座を不正取引前の状態に戻す「原状回復」に応じる方針を決め、26日から顧客に通知を始めた。

 野村証券は業界最大手で、被害件数もSBI証券、楽天証券とともに突出して多い。野村証券の対応が他社の補償方針に影響を与える可能性もある。

 乗っ取られた口座の被害状況は顧客によって異なり、野村証券は「個別の事情に応じて対応する」というスタンスだ。この中で、ID・パスワードを他人に伝えていたといった顧客側の過失がない場合は、口座の原状回復に応じる方針を決めた。犯罪グループに勝手に売却された顧客の保有株を口座に戻す一方、勝手に買われた株は口座から除く対応をとる。

 野村証券は担当役員や外部の…

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