みちのくの半導体:中
宮城県大衡(おおひら)村に半導体工場を建設するSBIホールディングス(HD)と、台湾の半導体受託生産メーカー「力晶積成電子製造(PSMC)」。両社が共同出資する「JSMCHD」のCEO(最高経営責任者)と、PSMCの日本法人社長を兼ねる呉元雄は1月、仙台市の東北大学を訪れた。
応対したのは22代総長(当時)で、自らも半導体工学を専門とする大野英男ら。今後の半導体技術開発を連携して進める件について協議した。
PSMC側が着目するのは、同大が持つ「磁気抵抗メモリー(MRAM)」の技術。消費電力が少ない、記録密度を高めやすい、データの書き込みが速いなどの利点を備え、自動車向けなどで今後が期待される半導体メモリーの一つだ。
競合する「台湾積体電路製造…