ミャンマーの首都ネピドー近郊で2024年9月13日、台風による大雨の後、避難する住民ら=AFP時事

 東南アジア各国を襲った台風による被害が、軍政下のミャンマーでも拡大している。各地で洪水や土砂崩れが起き、死者数は160人を超えるとも報じられた。被害の全容は分かっていないが、行方不明者も多数おり、犠牲者は今後増える可能性が高い。

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)は13日、現地の住民らの話として、「ミャンマー全土で少なくとも160人が死亡した」と報道。北東部のシャン州や中部のマンダレーで特に被害が大きくなっているという。

 一方で、AFP通信によると、国軍は13日、「台風による洪水などで、23万5千人以上の人が避難を余儀なくされている」と発表。死者数は「33人」としているが、一部で交信ができなくなっている地域もあると明かした。金鉱山の労働者数十人が土砂崩れで行方不明になっているとの情報もあり、調査しているという。

 他の東南アジアの国では、ベトナムで北部を中心に洪水や土砂崩れが多発。現地の防災当局によると、ベトナム全土で13日夕までに254人の死亡が確認され、82人が行方不明となっている。(ニューデリー=石原孝)

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