成績発表を聞き、喜ぶ生徒たち=2024年8月10日、金沢歌劇座、波絵理子撮影

 第65回北陸吹奏楽コンクール(北陸吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)が10日、金沢市の金沢歌劇座で開幕した。北陸3県から小学生部門に8団体、大学部門に3校、中学生B部門に16団体が出場した。

 小学生部門は3校が北陸代表に選出された。南砺市立福野小(富山)と富山大付小は10月26日に札幌市で開かれる第43回全日本小学生バンドフェスティバルステージパフォーマンス部門に、高岡市立野村小(富山)が同13日に水戸市で開かれる第24回東日本学校吹奏楽大会に出場する。

 大学部門では富山大が、同26日に札幌市で開かれる第72回全日本吹奏楽コンクールの北陸代表に選ばれた。

 中学生B部門は射水市立新湊中・新湊南部中、滑川市立滑川中、氷見市立西條中・南部中、射水市立小杉中(いずれも富山)の4団体が北陸代表に選出され、同12日に水戸市で開かれる第24回東日本学校吹奏楽大会に出場する。

 北陸吹奏楽コンは12日まで。11日は中学生A、職場・一般、12日は高校B、高校Aの各部門がある。

 10日の結果は次の通り。(演奏順、◎は北陸代表)

小学生 【金賞】鯖江市神明(福井)、◎高岡市立野村(富山)、◎南砺市立福野(富山)、◎富山大付【銀賞】砺波市立出町(富山)、羽咋ジュニア吹奏楽団(石川)【銅賞】金沢市立大浦、滑川市立田中(富山)

大学 【金賞】金沢、福井工、◎富山

中学生B 【金賞】敦賀市立松陵(福井)、越前市武生一(福井)、◎射水市立新湊・新湊南部(富山)、◎滑川市立滑川(富山)、能美市立寺井(石川)、◎氷見市立西條・南部(富山)、越前市武生六(福井)、◎射水市立小杉(富山)【銀賞】勝山市立勝山南部(福井)、永平寺町上志比(福井)、能美市立根上(石川)、志賀町立志賀・中能登町立中能登(石川)、射水市立小杉南(富山)、高岡市立志貴野(富山)【銅賞】金沢市立金石、小松市立板津(石川)

新しい「合同チーム」の一歩

 北陸吹奏楽コンクールの歴史に、新たな1ページが加えられた。

 今年から中学生部門に参加できるようになった合同チーム。3チームが出場し、そのうち2チームが東日本大会に歩を進めた。少子化が進むなか、地域の吹奏楽コンクールの新たな可能性が示された形だ。

 「合同チームがなかったら、きっと3年生5人で静かに部活をするしかなかった」

 石川県の志賀町立志賀中学校の部長、田中真依さん(3年)=バリトンサックス=は中学生B部門での演奏後、涙ぐみながら話した。

 志賀中は近隣の中能登町立中能登中との合同チームを組んだ。披露したのは、プッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」。志賀中は3年生が5人で、2年生の部員はいない。6人の1年生を加えた11人だ。学校単体であれば、コンクール自体に出られなかったかもしれない。

 ただ、北陸吹奏楽コンクールの中学Bは今年度から合同チームでの出場が可能になった。少子化で「小編成すら組めない学校もある」(北陸吹奏楽連盟の北村善哉理事長)ことが背景にある。

 両校が一昨年の秋から合同で…

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