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蛍光ペンで見やすく色分けしたテキスト(右上)や解けなかった問題をまとめたノート(下)=2025年3月17日午後3時24分、神奈川県鎌倉市大船1丁目、山田みう撮影

 法科大学院を修了していなくても司法試験の受験資格が得られる「予備試験」に、早稲田大学本庄高等学院3年の中瀬遼人(はると)さん(18)が合格した。通学時間の長さを逆手にとった勉強法で最終合格率3・57%(2024年度)の難関を突破し、夏の司法試験の本番に挑む。

 中瀬さんが司法試験を目指すと決めたのは、2年の夏だった。特にきっかけとなった出来事があったわけではない。ただ、高校受験で第1志望だった神奈川の県立高校に落ちてから、1年以上無気力な高校生活を続けていた自分に焦りがあったという。

 同学院は早大に内部進学できるため、大学受験の勉強をする気にもなれなかった。入りたい部活もない。元々一つの目標に向けて努力することが好きだったが、入学してからは何を目指すべきか分からなくなったという。「高校受験をかなり頑張ったのに失敗し、報われなかった挫折感とコンプレックスがずっと続いていた」と話す。

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