地元で「ばんけっさん」と呼ばれている萬慶寺の本堂の天井に描かれた竜神図=2025年4月11日午後3時34分、福井県鯖江市深江町、永井靖二撮影

 大阪市鶴見区の榎本小学校の6年生たちが14日、80年前に同じ学校にいた子どもたちが経験した「集団疎開」を学ぶ授業を受けた。

 疎開先でのイモや豆、野草を米に混ぜていた食事のこと、軍事教練や畑作りが組み込まれた授業のこと、疎開中に大阪が空襲に遭ったこと。

 講堂で、福井県鯖江市のライター千葉亮さん(68)から戦時中の暮らしぶりを聞いた子どもたちは、「(こんなことが)未来にも起きたら怖い」「戦争について考えなければ」などと、感想を発表した。

 授業が実現するきっかけとなったのは、千葉さんが書いた物語だった。

「ばんけっさん」の竜神に乗って見た光景

 約30年前、地元の人から昔の話を聞く活動をしていた千葉さんは、鯖江市内の寺に大阪の榎本国民学校(当時)の子どもたちが集団疎開していたことを知った。

 調べると、310人(別の資…

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