名古屋市立小中学校の370あるすべてのPTAで組織されてきた名古屋市立小中学校PTA協議会から、2小学校のPTAが脱退したことが同協議会などへの取材で分かった。同協議会では初めてとみられる。ほかにも脱退を検討しているPTAが複数あるという。
2校は中川区の赤星小と万場小。いずれも昨年度末をもって脱退した。
市の協議会への加入は任意。加入すると協議会などが主催するバレーボール大会や、PTA広報紙コンクールなどの行事に参加できるという。一方、会員世帯数に応じた年会費が必要で、主催行事などで運営の手伝いの協力を求められることがあり、保護者の負担が懸念されていた。
赤星小によると、同PTAは、役員の業務量の多さや、なり手不足を背景に脱退を決めた。PTA自体は存続し、今後は学区内での活動に注力するという。
同協議会の榊原貴久事務局長は「協議会は保護者の声を市教育委員会や校長会に届けてきた」といい、「組織の弱体化により子どもの学びや教育環境の整備に影響が出てしまうことを懸念している。脱退が続かないよう業務の見直しなど改善をはかりたい」と話した。(浦島千佳)