名古屋鉄道は、リニア中央新幹線の開業を見据え、名古屋駅周辺の再開発に乗り出す。百貨店やホテルが入る同社のビルのほか、周辺のビル数棟も合わせ、高さ170メートル級の南北2棟に建て替える。
24日、計画の概要を発表した。開発範囲は南北400メートルにおよび、敷地面積は3万2700平方メートル。再開発には名鉄グループのほか、近畿日本鉄道や日本生命保険も参加する。全体の約9割の持ち分を持つ名鉄が、5400億円を投じる。
高層階には高級ホテルやオフィス、低層階に商業施設やバスターミナルを置く。
現在の名鉄百貨店や名鉄グランドホテルは2026年3月までに営業を終え、大部分は33年度に完成する計画だ。敷地の地下には名鉄名古屋駅を再整備し、40年代前半には現在の2線を4線に広げる。
名鉄の高崎裕樹社長は、「リニアの開業は、名古屋の都心部、玄関口が変わるチャンスだ。これまでの支店経済都市から、本社や海外企業の日本拠点も集まるまちに成長させたい」と述べた。