今年、20日の全日本吹奏楽コンクールの舞台で大阪桐蔭高校が演奏する自由曲は「オペラ座の怪人」だ。楽器の音色で、「歌う」という。
なぜ、ミュージカルの名作を選んだのか。
本番まで2週間を切った9日、校内の吹奏楽部の練習場には、150人以上の部員が奏でるミュージカル曲が響き渡っていた。ライブ配信で使うミラーボールや、大型のモニターも備えられている。
全国大会に出場するのは、今年が15回目。昨年まで3年連続で金賞に輝いた屈指の実力校。そんな大阪桐蔭が近年、力を入れてきたのが「ミュージカルの上演」だ。
「歌いたい」と手を挙げた部員が衣装を着て歌い、演技する。伴奏をするほかの部員も、腕を動かすなどの振り付けをしながら演奏する。上演に必要なのは、音楽だけではない。セットや小道具もあり、背景に映し出すコンピューターグラフィックス(CG)の映像は部員たちでつくる。
「サウンド・オブ・ミュージック」や「ウエスト・サイド・ストーリー」など、レパートリーを増やしていき、部の定期演奏会などで上演してきたという。
歌を交えて、できること
「吹奏楽部でミュージカルを…