第72回全日本吹奏楽コンクールでアナウンスを担当する福嶋真理子さん。高校時代には「場内アナウンス」をまねして、大会前の吹奏楽部を盛り上げたことも=2024年9月15日、横浜市西区、魚住ゆかり撮影

 10月19、20日に宇都宮市文化会館で開かれる第72回全日本吹奏楽コンクール中学生、高校の部で場内アナウンスを担当するのは、地元のフリーアナウンサーで、NHK宇都宮放送局の気象キャスターを務める福嶋真理子さん(50)だ。

栃木県大会でアナウンス

 約四半世紀にわたって、栃木県の吹奏楽コンクールやアンサンブルコンテストのアナウンスを担当してきた。臨機応変に大会運営をサポートし、吹奏楽と出演者への愛がにじむアナウンスが評判になり、他県で開催される東関東大会でもアナウンスを頼まれるようになった。全国大会では、昨秋に宇都宮市文化会館で開かれた大学、職場・一般の部に続く「登板」となる。

 小学4年生でトロンボーンを始め、中高でも吹奏楽部で演奏を続けた。地元の短大音楽科を卒業後、フリーアナウンサーになってまもなく、恩師に依頼され、栃木県吹奏楽コンクールのアナウンスをするようになった。

 いまも県立宇都宮北高吹奏楽部のOBOGバンドに所属し、毎年のようにアンサンブルコンテストに出場。東関東大会に進出することもある現役プレーヤーだ。

舞台袖で涙ぐみそうになる

 ステージの下手袖のマイクの前で演奏を聴いていると、中高生時代のコンクールを思い出して涙ぐみそうになることがあるという。

 ひとりの吹奏楽ファンとして楽しみな団体も多く、地元の団体を応援する気持ちもある。それでも、そんな気持ちを抑え、すべての団体、すべての奏者が力を出し切れるように祈りながら、マイクのスイッチをオンにする。

 「いつもと同じように、どの団体もフラットに紹介したいなと思っています」(魚住ゆかり)

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