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吹奏楽団「おとのわWinds」の初回活動に集まった人たち=茨城県石岡市
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 吹奏楽団「おとのわWinds」が発足し、団員を募っている。茨城県石岡市に練習拠点を置き、小学3年以上から大人まで誰でも参加できる。指導はプロの演奏家らが担う。高校生までは無料。部活動の地域移行の受け皿としての役割を視野に入れている。

 音楽家と地域をつなぐ活動を展開する「茨城おとのわプロジェクト」が運営。講師陣はプロジェクトに賛同する県在住や県出身の演奏家たちが務める。

 鴇田(ときた)英之代表は「部活動の地域移行で、クラブチームや少年団のある運動部に比べて吹奏楽部は受け皿が少なく、子どもたちが練習場所や練習時間の確保に困ることも想定される」と指摘。「地域で吹奏楽に親しみ、一流の音楽家の演奏に触れることができる『音楽教室としての吹奏楽団』をめざしたい」とねらいを語る。

 初回の活動が9月14日、旧石岡市立北小学校の音楽室であり、中高生から大人まで8人が参加。中高生は大人から演奏の手ほどきを受けたり、使ったことのない楽器を試したりした。

 テナーサックスの堀口風夏さん(高1)は中学で吹奏楽部だったが、高校は通学に時間がかかるため部活を断念。「近くで合奏ができてうれしい」と言う。クラリネットの島田雪香さん(中2)は「部活以外でもいろいろな人に教えてもらいたくて」。パーカッションの原田心晴さん(中3)は「自宅では電子ドラムはたたけるけど、本物の大きな音が出せない」。フルートの大槻紫衣子さん(中3)は「学校の吹奏楽部は少人数だったので、もっと大人数で合奏したい。友だちも誘います」と目を輝かせる。

 今後、どのような曲を奏でたいか、どのような場で演奏したいかなどを参加者同士で話し合いながら活動を進める。

 毎週土曜の午前9時~正午、会場は石岡市根当の旧北小音楽室。対象は小学3年生以上で、経験は不問。高校生までは無料で、大人は参加費の徴収を検討している。小学2年生以下は要相談。市外の人も参加できる。楽器は各自で持参が原則だが、打楽器類やピアノ、オルガンは会場に用意してある。管楽器類を集めたい考えだ。

 問い合わせは、茨城おとのわプロジェクト実行委員会([email protected]メールする)へ。(中村幸基)

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