記念撮影に応じる茅ケ崎市立梅田(神奈川)=2024年9月8日、宇都宮市、上田雅文撮影

 全国の中学校や高校の吹奏楽部で、少子化などの影響から部員が集まりにくくなっている。吹奏楽コンクールでも、規定の上限に満たない人数で出場する団体が少なくない。迫力ある演奏には大人数が有利と言えるなかで、各学校の模索が続いている。

 第30回東関東吹奏楽コンクール(東関東吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)中学生の部A部門(大編成)が8日、宇都宮市で開かれた。上限(50人)に満たなかったのは、24団体のうち13団体に上り、各県の代表が集まる大会でも半数を超えた。

  • 東関東吹奏楽コンクールの結果

 初出場を果たした茅ケ崎市立梅田中(神奈川)は上限の3分の2ほどの33人で出場。自由曲でチェルノブイリ原発事故を題材にした「ゾウの足」(林大地作曲)を熱く演奏し、銀賞を受けた。

 昨年は地区大会どまりで、県大会にも出場できなかった。

 この春、顧問になった渡瀬崇行教諭(44)は、部員たちにお互いの音色を聴き合うことを勧めた。部員らが仲間と音色について意見を交わし、音をどう合わせていくか考えてもらう。

 「部員の自発性を引き出し、見守ることが大事です」

 人数が少ない分、一音へのこ…

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