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豊田市博物館の外観。この奥に美術館がある
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 今どきの現代建築の設計では、周囲の環境や文脈を読み込むのは当たり前。そんななか、よりはっきりと周囲と「つながる」ことを目指した施設が、実力派の建築家の設計で愛知と東京にお目見えした。

 木の柱が支える木造屋根がカーブしながら、奥へと伸びている。建築家の坂茂(ばんしげる)さん(66)が設計し、今年4月末にオープンした愛知県の豊田市博物館は、実はその奥に少し離れて立つお隣の豊田市美術館(1995年)に軒の高さをそろえている。

 プロポーザル型のコンペで設計者に選ばれた坂さんは、「元々は美術館の敷地とは高木で遮断され、市の計画でも、美術館と離れた場所に博物館を配置することが想定されていた」と明かした上で、「でも、美術館は谷口吉生さん設計の、ガラスと金属によるモダニズム建築の傑作。両館がつながるように配した方が、来館者も相互に行き交うと考えた」と話す。

 軒高に加え、博物館を美術館…

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