「禁止」とされていた日本製鉄によるUSスチールの買収計画について、トランプ米大統領が7日、再審査を命じた。公表した文書にはトランプ氏が嫌がった「買収」の文字も含まれ、停滞していた交渉は一歩前進の様相を見せる。一方で、トランプ氏の真骨頂は相手に「恩を売る」こと。仮に買収計画が今後前に進むならば、その際に日本が求められる代償は小さくないかもしれない。
- USスチール買収、トランプ氏が再審査を指示 前政権の禁止から一転
7日深夜。米政府と日鉄、USスチールは共同で、買収計画に禁止命令を出したバイデン前大統領らを相手取って両社が起こした訴訟の進行を、6月5日まで停止するよう米連邦控訴裁判所に要請した。ロイター通信が報じた。
4月7日午前に、トランプ氏が対米外国投資委員会(CFIUS)に買収計画の再審査を命じたことを受けた措置だ。3者はこのプロセスが、バイデン氏の決定を不服とした両社の主張を「完全に解決」する可能性があると指摘したという。トランプ政権の主導で、この問題の解決をめざした動きとみられる。
今回、トランプ氏がCFIU…