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三内丸山遺跡のすぐ隣を流れる沖館川で、川の水と土を採取した=2024年11月26日、青森市

 ビオトープの設置を決めてから2週間後の11月21日。青森県五所川原市にある五所川原農林高校で、「津軽のビオトープ伝道師」と対面した。

 その人は同校教頭の奈良岡隆樹さん。ビオトープ管理士1級の資格を持ち、津軽地方を中心に県内で数多くのビオトープを手がけてきた専門家だ。

 こちらは全くの素人で緊張したが、第一声は「面白そうですね。まずはやってみましょうよ」と温かだった。

 説明で興味深かったのは、ビオトープには様々な種類があるということ。既存の池を土台にした大がかりなものから、奈良岡さんの指導で小学生が作った小さなプールのようなものまであるという。「できることを無理なくやればいいんです」との助言で、心が軽くなった。

 最初のポイントは、採取地の川をどこにするか。総局の近くには堤川があるが、酸ケ湯温泉付近が水源で酸性が強い。生息する動植物が限られているといい、初心者にはハードルが高そうだったので、総局の西側にある沖館川を選んだ。

 積雪への心配もあった。だが…

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