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秋葉原のポケモンカード専門店「晴れる屋2」広報の渡辺翔さん

 世界的な人気を誇るポケモンカード。カードの発売日には店の前に長蛇の列ができることも。

 東京・秋葉原のポケモンカード専門店「晴れる屋2」では創業時から、中学生以下限定の枠をつくって販売を続けています。どんな思いが込められているのか。ユーチューブチャンネルに「とり店長」の愛称で出演する、晴れる屋2の渡辺翔さんに聞きました。

客の6割が大人

 東京・秋葉原で、ポケモンカード(ポケカ)専門店の運営に携わっています。

 ポケカは、1996年にゲームソフト「ポケットモンスター」に続いて発売され、累計製造枚数750億枚を超えるトレーディングカードです。その人気はいまや子どもだけでなく、大人にも広がり、うちのお客さんの6割ほどは大人が占めます。

 ポケカは、まず様々な種類のポケモンやアイテムのカードを集め、そこから60枚を選んで対戦して遊びます。ゲームと同じく相手のポケモン6体を倒せば勝ちというルールで、アニメやゲームの世界観を再現できるのが魅力のひとつです。

 当店で遊んでいるのは、小学生から25歳くらいが多いでしょうか。年齢、性別問わず、対等に遊べるのもいいところです。一定の割合でレアなカードが入っていて、コレクションして楽しむ人も多くいます。イベントなどで配られた希少性の高いカードには、数千万円の値がつくこともあります。

 数年前から、カードがすぐ売り切れてしまう状況が起きるようになりました。遊ぶ人が急増して、カードの需要に供給が追いつかなくなったからです。スマホゲーム「ポケモンGO」の流行や、すぐに対戦できる60枚入り税込み550円の「スタートデッキ」が発売されたことが大きいでしょう。一部、買い占めたり、転売目的で買ったりする大人もいます。

 そんな中でも子どもたちがカードを買えるように、当店では2021年の開店から、中学生以下だけが買える枠を設けました。平日昼間にカードが入荷すると、時間に都合がつく大人が買ってしまい、学校のある子どもたちが買えなくなってしまうようなことは避けたいと思ったからです。

おもちゃは誰のものか

 子どもたちには、カードが入…

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