給食を運ぶ市立大志小学校の5年生=2025年5月28日、佐賀県唐津市西城内

 佐賀県唐津市は、9月から市立小中学校の給食費無償化に乗り出す方針を決めた。関連経費などを盛り込んだ一般会計補正予算案を、2日に開会した市議会6月定例会に提出した。費用は今年度が約3億5500万円、来年度は年間約5億6千万円を見込んでいる。市によると、県内10市では初の取り組みという。

 唐津市の給食費の保護者負担額は、月平均で小学生が4500円、中学生が5250円だった。対象は市立小学校28校の約6千人、市立中学校18校の約3千人。今年度の2、3学期分となる給食費計約3億5500万円を無償化する。

 無償化には、食材費の高騰で9月から1食当たりの単価を約2割引き上げる分も含まれる。単価は小学生253円から301円、中学生304円は362円となる。

 財源として「ボートレースからつ」の収益の基金、国の臨時交付金も使う。アレルギーなどで給食を食べられず、代わりに弁当などを持参している子ども(20人想定)の保護者には、給食費相当分を助成する。

 学校給食の無償化を公約に掲げてきた峰達郎市長は「(市立小中学校の)完全給食化を経て、やっと無料化に至った。国が(給食無償化の)対応をしたら、唐津には有名な食材があり、中身を充実させたい」と話した。

 県教育委員会によると、県内での小中学校の給食費無償化は2015年度から実施した太良町など計6町で行われているという。

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