Smiley face
写真・図版
家庭菜園で育てた野菜を見る家族(人物の顔にモザイクをかけています)=2025年7月13日午後4時55分、新潟市、山崎靖撮影

 「今日初めて備蓄米を買いました」

 政府が備蓄米の店頭販売を始めてから10日余り経った6月11日、会社員男性(56)のグループLINEにこんな投稿があった。ボランティア仲間による投稿で、地元スーパーの名前があった。急いで店に電話をしたが、すでに売り切れていた。

 6年前、新潟市内に築30年の中古住宅を10年固定金利の40年ローンで購入した。念願のマイホームに、保育士の妻(38)、小学6年の長男(11)、昨年誕生した長女(7カ月)、母親(80)の5人で暮らしている。

 妻は育児休業中で、休業が始まった昨年10月から今年6月に手当が支給されるまで、世帯収入が月約10万円のマイナスに。そこに物価高が追い打ちをかけた。食費や光熱費、住宅ローンに加え、車2台分のガソリン代、スマホ3台分の通信費が家計を圧迫する。備蓄米を切望したのは、節約したい一心からだった。

 6月17日朝、近くの別のスーパーで備蓄米の販売があるというニュースをスマホで見つけた。「とにかく売り切れる前に」と車で15分の店に急ぐ。午前8時過ぎ、5キロ2160円(税込み)を買えた。

家計の足しに できることは何でも

 少しでも家計の足しになれば…

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