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芦屋小雁さん=2023年3月8日午後、京都市上京区御所八幡町、樫山晃生撮影

 テレビの黎明(れいめい)期に、コメディードラマ「番頭はんと丁稚どん」で売り出し、個性派の喜劇俳優として活躍した芦屋小雁(あしや・こがん、本名西部秀郎〈にしべ・ひでお〉)さんが28日、老衰のため死去した。91歳だった。通夜は4月4日午後7時、葬儀は5日午前11時から京都市中京区御池通木屋町東入る上樵木町503の1のかもがわホールで。喪主は妻寛子さん。

 京都市生まれ。1949年、興行師をしていた父の勧めで、兄の故・芦屋雁之助さんと一緒に、当時の人気漫才師、芦乃家雁玉の弟子になり、兄弟コンビ「芦乃家雁之助・小雁」で漫才を始めた。59年、毎日放送で放映された、花登筐作の「番頭はんと丁稚どん」に兄弟でレギュラー出演し、一躍、お茶の間の人気者に。その後、末弟の雁平さんも加えた3兄弟で劇団「喜劇座」を結成した。

 2004年に雁之助さんが亡くなった後、兄の代名詞ともなった、放浪画家、山下清役を受け継ぎ、「新・裸の大将放浪記」の舞台に出演。SFやホラー映画のフィルムのマニアックな収集家としても高名で、神戸映画資料館の名誉館長になっていた。18年に認知症を患っていることを公表し、啓発活動に取り組んでいた。

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