7月20日に投開票された参院選。鹿児島の選挙区では初となる女性の国会議員が誕生した。
「午後8時の『当選確実』に鳥肌が立ちました。時代は変わっている」。地元紙・南日本新聞の赤間早也香さん(42)は言う。
2020年から3月8日の国際女性デーに合わせてジェンダーについて考える特集を組んできた。企画を立ち上げたのが赤間さんだ。
鹿児島市出身。大学進学で一度地元を離れたが、「満員電車での通勤はつらそう」とUターン就職した。30代半ばになって、子育てと仕事の両立に悩んで第一線を離れたり、生きづらさを訴えたりする女性が周囲で一気に増えたように感じた。
なぜだろう。
「男性優位の社会構造が根強く残っていることに目が向いた」。同僚の五反田和美さん(35)とともに、県内の女性の大学進学率の低さや女性管理職の少なさ、夫婦間の家事・育児の偏りなどに焦点をあて、「平等ですか?」と問いかける連載を展開してきた。
最初に手応えを感じたのが21年、政治参加について問うたものだった。当時、県と県内43市町村の女性議員はわずか74人だった。
女性議員の全員を対象にアンケートをして、有権者からのセクハラや差別の実態、女性議員を増やすために必要な取り組みを探った。
41人が、選挙期間中や議員…