第50期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は20日、芝野虎丸九段が山下敬吾九段に231手までで黒番中押し勝ちし、2勝1敗にスコアを伸ばした。敗れた山下は1勝2敗と黒星先行。
序盤、芝野は定石から派生した隅の死活絡みの難解な戦いを仕掛け、出入り50目にもなる大攻め合いを有利な一手ヨセコウに持ち込んだ。山下は、芝野がコウを解消する間に各所の大場を占め、食らいつく。しかし終盤、芝野が中央の相手の地模様を根こそぎえぐる強手を放ち、押し切った。
昨年12月の初戦で井山裕太王座との〝いきなり天王山〟に敗れた芝野だが、その後連勝。無敗の福岡航太朗七段、井山のあとにつけている。
ここまでのリーグ成績は上位から①福岡(4勝0敗)②井山(3勝0敗)③芝野、余正麒八段(2勝1敗)⑤許家元九段(2勝2敗)⑥山下(1勝2敗)⑦村川大介九段、広瀬優一七段(1勝3敗)⑨関航太郎九段(0勝4敗)。