与党が過半数割れとなり、11日からの特別国会は「少数与党」の異例の国会となる。野党の賛成なしには予算案も法案も通すことはできない。少数与党の国会は「宙吊り国会」とも呼ばれ、歴代内閣の多くは党内外の対立で行き詰まっている。今後、幅広く民意をくみ取る国会へと変わるのか、それとも政治が不安定化するのか、与野党の姿勢が問われそうだ。
7日、政府予算案の審議を仕切る予算委員長を立憲民主党が務めることが決まった。与党内の衝撃は大きい。「来年度予算案の成立と引き換えに、首相の退陣の可能性も出てきた」(ベテラン議員)との声が漏れるほか、「いつ内閣不信任案が通ってもおかしくない政権は極めて不安定だ」(中堅)と危機感が募る。
野党側からは、新しい国会の合意形成のあり方を目指すべきだとの声が上がる。国民民主党の玉木雄一郎代表は3日のBS番組で、「今までは自民と公明の審査だけ通せば、スキャンダルがない限り、国会は数で通せたが、そうはいかない」と指摘。「野党が建設的に議論に参加する義務と責任を負った」と語る。
過去には在職64日の短命政権も
少数与党に転じた歴代内閣を…