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X線CTで確認された矛の装飾の3次元モデル=「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群保存活用協議会提供、所蔵:宗像大社、作成:元興寺文化財研究所
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 世界遺産・沖ノ島(福岡県宗像市)で出土した古墳時代後期の鉄矛(国宝)に、類例のない豪華な装飾文様が確認された。宗像大社などが10日、発表した。金象眼の可能性があり、玄界灘に浮かぶ孤島で大和政権が催した国家祭祀(さいし)の重要性を物語るという。

 宗像大社や福岡県、地元自治体などでつくる「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群保存活用協議会」が昨年から文化庁の補助金を得て、沖ノ島祭祀遺跡から出土した金属製奉献品約4200点をX線で調査。金銅製の矛鞘(ほこさや)(6世紀後半~7世紀初頭、長さ約30センチ)の内部に残る、矛というやりに似た鉄製の武器をCTスキャンで3次元透視したところ、さびに埋もれた全面をびっしりと覆う装飾が浮かびあがった。

 同協議会によると矛の刃の断面は三角形、ソケット部分は九角形で、鳳凰を囲む亀甲つなぎ文と唐草文様を組み合わせたデザインとの見方のほか、草花文や羽状文などの意見もあるようだ。朝鮮半島に源流を持つ日本製の矛ではないかとみている。

 彫った線に金属を埋め込む象…

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