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和モダンな造りの宇多野ユースホステル=京都市右京区、同YH提供
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 費用を抑えて旅する若者たちに親しまれてきたユースホステル(YH)。時代に合わせて自由度を高めたスタイルが増え、国籍や年代を問わず人が集まる。新型コロナ後のインバウンド回復もあり、宿泊客は戻りつつある。

 京都市右京区の宇多野YH。和モダンをイメージして約15年前に改築された。2階建ての41室で定員は170人だ。

 周辺の嵐山や嵯峨野の風情を楽しめ、2023年には国内YHでは最多の約3万3千人の宿泊客が訪れた。うち外国人は3割超で、教育目的で旅行する学生らも多い。外国人が地域の小中学校を訪問したり、日本文化を学ぶイベントに参加したりする企画も実施する。経済的理由や障がいがあることで旅に出にくい地域の子どもたちが、異国との交流を楽しむ場にもなっている。

 東京都内の中学生が、父親から「自分で考えて旅しろ」と背中を押され、一人で泊まったことも。所長の佐藤隆芳さん(51)は「YHを信頼して送り出してくれたのだろう。印象的だったのは、帰る頃の中学生が自信ある顔つきに変わったこと。旅先を五感で楽しみ、学びや気づきのある旅をサポートしたい」と話す。

 日本ユースホステル協会(東…

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