2024年7月25日、米ニューヨークの国連本部で記者会見し、パレスチナ自治区ガザの人道危機について語る国連のグテーレス事務総長=遠田寛生撮影

 国連のグテーレス事務総長は25日、米ニューヨークの国連本部で会見し、停戦の見通しはなく略奪行為が続くなど人道支援も機能していないパレスチナ自治区ガザの現状を「大惨事だ」と憂えた。訪米しているイスラエルのネタニヤフ首相が米議会でガザの民間人の被害が少ないと発言したことには強く反論した。

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 ガザ保健省によると、イスラエルと、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの戦闘が始まった昨年10月以降、ガザでは約3万9千人が死亡したという。ガザの人口220万人中190万人ほどが家を追われたとみられ、グテーレス氏は「私が事務総長に就いて以来、世界のどこよりも高いレベルの殺戮(さつりく)と破壊を伴う軍事作戦だ」とイスラエル軍を批判した。

 会見では、ネタニヤフ氏が2…

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