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記者団の質問に答える国連のグテーレス事務総長=2025年4月8日午後0時18分、米ニューヨークの国連本部、田中恭太撮影

 国連のグテーレス事務総長は8日、トランプ米政権の関税措置をめぐり、「貿易戦争は極めて良くないことだ。受ける影響がより悲惨になるであろう、最も脆弱(ぜいじゃく)な発展途上国のことを特に心配している」と発言。米国の相互関税や、それに対抗する報復関税が加速することへの懸念を示した。

 米ニューヨークの国連本部で記者団の問いかけに答えた。グテーレス氏は「貿易戦争は、勝者はおらず、全員が敗者となる傾向がある」とも言及。「景気が後退しないことを心から願う。景気後退は、特に世界で最も貧しい人々にとって劇的な結果につながるからだ」と語った。

 一方、イスラエルによる攻撃が続くパレスチナ自治区ガザの情勢についての声明も発表。人道支援の搬入停止が続き、支援従事者の死亡も相次いでいることを非難し、「停戦を再開すべき時が来ている」と訴えた。

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