国際園芸博覧会の会場イメージ。中央はメインガーデン=国際園芸博覧会協会提供

 2027年に横浜市で開かれる国際園芸博覧会(GREEN×EXPO)の会場建設費について、博覧会協会は10日、これまでの320億円から97億円増え、最大417億円になると公表した。建設資材や人件費の上昇などが原因だという。

 国際園芸博は米軍上瀬谷通信施設跡地(瀬谷、旭区)の一部で開催される。2018年の招致時点は240億円と試算されていたが、21年に閣議了解された時点では80億円増の320億円に膨らんでいた。

 博覧会協会によると、今回増額した97億円の内訳は、建設資材や人件費の高騰のほか、想定を上回る物価高騰や異常気象への対応などのための予備費20億円を含む。

34億円分削減したが

 大規模なステージの整備を中止したり、来場者の視野に入らない建物の外装を簡素化したりして当初の計画より34億円を削減したが、それでも最大417億円となる見通しという。

 建設費は国と地方自治体、民間で均等に分担することになっており、地方自治体分は神奈川県と横浜市が2対8で負担する。今回の増額分のうち横浜市は25.9億円を負担することになる。

 博覧会協会の河村正人事務総長は「資材費や人件費の高騰が急激に起こってきた。新年度と翌年度の建設費はボリュームが大きくなるので、ご負担いただく関係方面にお願いする時期だと判断した」と説明した。

 国際園芸博終了後の跡地は公園や広域防災拠点として活用される。また、通信施設跡地に大型テーマパークを核とした複合集客施設を建設する計画がある。

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