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2025年5月1日、米フロリダ州の空港に到着したトランプ大統領=ロイター

 第2次トランプ政権として初の予算要望の概要が2日、発表された。リベラルな政策は徹底的に削り、国防費を増やして強い米国を取り戻す――。トランプ大統領が一貫して訴えてきた方針が、強く反映された内容となった。

  • 【概要はこちら】トランプ政権の予算要望、国防以外で23兆円削減

 「この予算案は、国民の利益に反して根を張ってきた官僚機構を改革するための歴史的な取り組みだ」

 ホワイトハウス高官は、狙いをそう説明した。政府内の「無駄」をあぶり出す作業には、イーロン・マスク氏が率いる政府効率化省(DOGE)も「一心同体」で取り組んできたという。

対外援助など国際分野は8割超の減額

 予算全体を見渡すと、とりわけ国際分野での減額が目立つ。国務省などが所管する国際事業の予算は、昨年度と比べて84%減。省庁別では最大の下げ幅となった。

 「米国第一」の理念にそぐわない政策は廃止するのが政権の方針だ。世界各国での援助活動にあたってきた国際開発局(USAID)は事実上の解体とし、国務省に統合して効率化を図る。気候変動や多様性などをめぐる経済・開発支援も「過激で左派的な取り組みが優先されてきた」として、大幅に削る考えだ。

DEI推進や気候変動対策、削減のターゲットに

 ホワイトハウスの発表文書に…

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